【リノベーションインタビュー】
夫婦ふたりの明るく開放的に生まれ変わった家
リノベーション/大野市 Nさん
リノベーションのきっかけ
リノベーション前の住宅は古くても生活はできたし、愛着もあったと言うNさん。そんなNさんがリノベーションを決めた理由は2つありました。
「不便を感じることが増えてきたのです。例えば、水回り。モノがあふれた昭和の台所に、時々、錆水もでる水道。狭くて臭いもこもりがちな汲み取り式のトイレ。リビングもごちゃごちゃしているし、古い家なので隙間もあって、断熱性能も限りなくゼロに近い…。生活はできても“快適な暮らし”には程遠いなと。それと、一人暮らしからパートナーを迎えることになったこともあり、リノベーションを決意しました」
決意をさらに後押ししたのが、2024年元日に起こった能登半島地震です。壁が少ない自宅が地震によって倒壊するイメージに不安が大きくなっていったと言います。
「リノベーションしようと決めたものの、どこに任せたら良いのか? まずは信頼できる身近な人、実兄に聞いてみたところ、地元にある『松谷建築』を教えてもらいました。ホームページをチェックして様々な施工例を確認、内覧会にも出かけました。内覧会で見た他にはないアイデアや木の活用法に興味を持ったので、お願いすることにしました」
キッチン
ダイニングキッチン
リノベーションのポイント
Nさん宅のリノベーションは、“快適な暮らし”の中心となる1階部分のみ。当初の予定通り水回りをメインに、家事動線なども考慮しながらワンルームマンションのような間取りを目指して進められました。
「キッチンでは、作業スペースやダイニングカウンターなど、設計図の数字だけで判断するのではなく、現場で使いやすい高さや奥行きを確認しながら設置してくれました。ちなみにキッチンの高さは900mmで、キッチン前に立った時の具合に加え、立ち上がりの高さも確認。ダイニングカウンターにはリトルミイ(ムーミン)のクロスを採用して、便利なUSBコンセントも設置してくれました。ダイニングカウンター下のデッドスペースは、単行本が並べられる書棚になっています」
リトルミイはパートナーのお気に入りで、新しくなった玄関壁クロスにも採用されています。かわいい感じとシックな感じ、それぞれの空間にあった絵柄を選んだようです。
洗面台
水廻りといえばトイレや浴室、洗面台もそう。特にトイレは、狭いスペースに男性用便器もあったのを洋風便器1つだけにして、シンプルで使いやすさを重視しました。
「ドレッサー兼洗面台カウンター、鏡位置なども希望する高さに調整してくれました。照明やコンセント位置も現場で確認しながら、使いやすい場所に変更。まさにオーダーメイドですね」
快適さを重視する上で不可欠なのが家事動線です。浴室~脱衣~洗面~ウォークインクローゼット~サンルームの間取りは、とても使いやすいとか。
「実際に暮らしていく中で、家事動線がとてもスムーズだと実感、感心しているところです。それに、ウォークインクローゼットには“季節によって変えられるハンガー掛けパイプ”を設置してもらったので、面倒だった衣替えがラクになりました」
外玄関
木の活用法にも興味を持っていたNさん。住宅内以上に玄関に木材をふんだんに使用し、外観全体のイメージもガラリと変わりました。
「外玄関は無垢のカラマツ板張りと、木目グレーの玄関ドアでの構成です。木のぬくもりが感じられる落ち着いた雰囲気が気に入っています。また、降雪量も多い地域なので雪や雨にも配慮して内側に入れ込んだアイデアも良いですね」
内玄関
リビング
リノベーション後の感想
前述の通り、暮らしていく中で良かったなぁと実感することが多いというNさん。
「施主だからというのもあると思いますが、良い意味で“わがままを聞いてもらえた”という印象が強いです。決して潤沢ではない予算の中で精一杯対応してもらったし、計画時と現場での打ち合わせも丁寧だし、急遽、変更が発生した時も柔軟に、納得のいく対応をしてくれました。満足しています」
地震への不安は、耐震性や断熱性を改善することで解消されましたし、年齢を経ても安心して暮らせるバリアフリー化、省エネ設備も充実されました。使い勝手の良いワンルームマンションのような間取りで、Nさんとパートナーとの人生が、さらに豊かになることでしょう。